



私の作品制作の基本姿勢として、「素材にとらわれない」ということがあります。
美しいと思えるもの、それが装身具として生かされそうなものはできるだけ使ってみたい、
という願望があります。
宝石以外に布を取り入れてみたり、そろばんの珠をネックレスに応用してみたこともあります。
単純で画一化したものではない、複雑で多様なものたちの共存によって、私たちの世界は成り立っています。
表現も、そんな多様性に身をゆだねるうちに、
やがて生成されてくるものほど、より「自然」に近いと言えるような気がします。
それを今日、装身具を通じて表現してみたい、というのが私の願いであり、
また装身具づくりの楽しみである、と言えます。
私は約40年間、この「とらわれない」「自由な発想」の装身具作りを心がけてきました。
幸いなことに、そうした私の作品を美しいと感じて下さったり、
面白いと感じてくださる方々が全国にいらっしゃり、
それらの方々の励ましや支援のお陰様で私も作品作りを続けてこられました。
そうして今まで支えてきて下さった方々、そしてこれから出会うであろう方々に、
もっともっと豊かな気持ちになっていただきたいと考えています。